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不審者ではないという事情を説明したのは、あとから追いかけてきた野崎だった。
ルイと野崎はリルから連絡を受けてとんできたのである。
日本語というか常識が通用する彼女にことを説明され、ようやくかかと落としの構えを解いた西だった。
再会ということで空気を読んだ瑠璃は、二人で仲直りするといいと自分の部屋を提供した――のだが。
「………」
「………」
室内は互いに沈黙であった。
メイは罪悪感と気まずさ、ルイはメイへの今までの環境の最悪さを反省して声をかけられず。
互いにどうしたらいいのかと言った状況だった。
仕方なしにルイは、逃げるように瑠璃の部屋に目をやる。
好きなのか統一された猫のキャラクターのぬいぐるみ、コルクボードの写真、壁にかけられた制服。
the女子高生といった部屋であった。
これが普通というものか、とまた胸に突き刺さる。
「瑠璃さん……とやらにお世話になったそうだな。どんな人だ?」
話の切り口が浮かんで、ようやく口から声が出た。
質問は突飛すぎただろうか、とメイをちらりとみて。
「瑠璃さんはすごくすごく綺麗な人なんですよっ」
拳をにぎって熱く語りはじめたのでおどろいた。