「……すまない、つい…。いやしかしなぜそれを」


「じつは…」


高遠はすべてを話した。

手紙のことも、弟のことも、切り刻まれたワンピースのことも。

それから男達のことも。



「…そうか。名前はなんといったか」


「高遠です。高遠玲子と申します」

「高遠、心より礼を言おう」


立ち上がって、ルイは頭を下げた。
慌てて彼女が制す。


「や、やめてください!私は礼が欲しくてやったわけじゃ……」

「僕の大切なメイを気にかけてくれただけでも嬉しいのに、貴重な情報をありがとう。……本当に感謝してもし切れない」


切ない声に、胸が傷んだ。


すがるような目をされ、愛を感じた。


メイはここまで愛されてるのだ。


やっぱり、この二人は二人で一つだ。

離れて欲しくない。


「よし、メイが近くにいれば話ははやい。…父は?」

「まだお部屋かと」

「……例の部屋か」

ずっと彼はメイとともにそこにこもっていた。

中で何をやってるのか近づこうとしたが、戻ってきたあの4人組に阻まれて出来なかった。