「…そ、卒業したら、進学だろうと何だろうとメイのさせたいように…」
「私はいつからこんなに誘導尋問が下手くそになったのでしょう…はあ、自身なくしちゃいますわ」
「リルー、この人鈍感だぜー」
「男性というのは全く…」
なにやらソフトにバカにされ、でも何を言われてるのか全くわからない。
リルが望む回答は、そんな話じゃなかった。
「……ルイさん、あなたはメイさんとどうにかなりたいとか、そういう願いはないのですか?」
「っ、」
確信に迫った問に、目を開いた。
野崎も口を抑えてルイを見ている。
「…………リル様、僕とメイの関係は、兄弟です。
それに彼女はずっと父のものでした、そのようなことを望んでも、彼はよしとしないでしょう」
「兄弟って……」
「申し訳ありません、言っていませんでした。
彼女は父に引き取られる際、名前を変えてるのです。……カサンデュールの方の籍を探せば書いてあります。
彼女は、エルナリーゼ・ヒューアス。
戸籍上、僕の妹です」
「……え?」
リルが初めて、微笑以外の反応をした。