「留菟ちゃん…」



耳元で囁かれた少しこもるような気持ち悪い声…



イヤだ…イヤだ……




私の目に涙がたまる。





「フフッ…

 キミのそんな表情を見てるとゾクゾク するね……
 もっとよく見せて…」



そう言って顎を持ち上げられた。




…気持ち…悪い……

誰か…






「たす…けて……」



その言葉を口にしたとたん一瞬アイツの顔が脳裏をかすめた。







何で…あく……







「おい……」



聞きなれた…でもいつもより低い声が聞こえた…