「はい。持ってきたよ」
「悪いな」
「なんで2つ?」
「龍ちゃんにあげるんだ」
「へえ」
……あ、当たり前のように男湯にいるな…
「龍ちゃん、よかったね」とニコッて笑った
「え?あ、うん」
やば。笑うとやば
「琴、お前いくつになった?」
「23」
「仕事は?」
「あー…昨日付けで辞めた」
「しょうがねえな。男はいるのか?」
「嫌なこと聞くね。どうせ、いませんよー」
「琴ー。釜見てきてー」と、おばさんの声
「はーい。呼ばれたから、じゃね」
…行っちゃった
「だとよ」
へ?
「龍ちゃんのために情報を聞き出してやったんだぞ。
感謝しろ」
尋問が自然すぎて気づかなかった
さすが過ぎる
「…どうも」
そうか、彼氏いないのか……