わたしたちは幼なじみ。
よい友達であり、よい仲間でもある。
親友というより、家族にちかい。
距離は
近い。
だけどその手はにぎれない。
誰かがわたしにささやく。
わたしたちはただの友達。
恋人なんかじゃない。
友達はキスすることも
セックスすることもない。
あなたはたしかにわたしに言った。
ずっと一緒だろ。
お前といると落ち着く。
って。
言わせてください。
あなたはわたしの毒です。
体のあらゆる神経が麻痺しちゃって
ほかに目が向かないのです。
ほかの誰かといるとき
わたしはいつも
あなたの優しさを思い出して
あなただったら、って
あたまのなかでそっと繰り返しているのです。
でもどうかこわさないでほしい。
この気持ちもこの時間も。
毒をのむ苦しさより
夢をみる幸福の方がわたしにとって
はるかに大きいから。