「パパが言ってくれた言葉こそが、あんたの求めていた答えじゃないかな?」


キョトンとする望。


「━━“死”は人を自由にする。


そして、旅に出掛けるの」


そうまるで、空気中に放り出されたシャボン玉みたいに。


「色んな場所を見て、色んなことを聞いて……そして最後に、一番会いたいひとのところへ戻ってくるんだよ……きっと」


空を仰いだ。


シャボン玉がふわりと舞う。


「会えたね。やっと」


風がいたずらに吹いて、シャボン玉が消える。


わたしは歌った。