その夜。


かばさん公園に行けると喜び、はしゃぎにはしゃいだ葉菜をようやく寝かしつけたわたしと夫は、その葉菜の寝顔を見つめていた。


風の音ひとつ聞こえない静かな夜。


「生まれたときから、この寝顔は変わらないな」


「本当ね」


さらさらの髪をそっと撫でる。


「葉菜が生まれてから、笑うことが増えたよね」


わたしが言うと、夫もおんなじように、葉菜の髪を撫でた。


葉菜の頭の上で、わたしと夫の手が重なる。


「もう少ししたら、もっと、賑やかになるんだろうな」