あたしは彼に撫でられているミーコ・・・ではなく、彼を見つめた。


だってあんな顔、見たことない。


儚げで、それでいて優しい、彼の瞳。

いつも無愛想な顔をしてる彼が、優しく微笑んでいる。



「・・・・・・」


ただ、彼を見つめる。

すると彼は、あたしの視線に気付いたのか、あたしの顔を見た。
いつもと変わらない、鋭い目で。



「どうした?」

「え、あ、いや・・・み、ミーコってあなたがつけたの?」

あたしは焦って、そう言った。


「うん。センス悪いかな」

「いや、そうじゃなくて・・・」


あたしはミーコを見る。

ミーコは、彼に撫でられて、とても気持ちよさそうに喉を鳴らしていた。



「・・・可愛いね」

「ああ・・・あのさ、これは秘密な」

「え?」


あたしは、再び視線をミーコから彼に移す。