ある日、俺は思い立って兄ちゃんに言った。
「もう逆援とかしたくないんだけど…」
兄ちゃんは読んでいた雑誌から目を離して、俺を睨んだ。
「あ?」
「だから、もうヤらないって言ってんだよ!」
「お前…」
「もう嫌なんだよっ!学校じゃ変な噂流されるしっ、他の男にはアイツすげぇみたいな目で見られるしっ。俺にだって、好きな子とかいんだよ!」
「………」
今までの溜まっていたストレスのようなものが全て出ていく。俺の口を通って。まだまだ言ってやりたいことがある。
でも、それは…
「…がっ!」
「お前、何つった?もう一回言ってみろ」
「だか…っら……、もうぎゃ…えんっ……っ、しない」
兄ちゃんに首を絞められたことにより、不可能になった。兄ちゃんは狂ったように、首を絞める力をジリジリと強め、俺が死にたくないと涙を流してやっと手を離してくれた。
「いいか。別にお前じゃなくたっていいんだ。物わかりの良さそうなお前を選んだだけ。お前が好きな蕾でもいいんだぞ?」
「っ!」
『蕾でもいい』つまり、蕾に俺と同じことをさせる?いや、女だから逆で誰か男にヤられるのか…?それも一人じゃなく、何人もの男が入れ替わりに蕾を…。