それからは月に1度、兄ちゃんから紹介される女の子とヤって、金を盗んだ。
まぁ盗んだって言っても、向こうは金を払う約束をしてヤってるんだけどさ。
3回もヤれば、それは定着してテクニックはドンドン上達していった。
「はぁ… 」
「リョーヤ、今日兄ちゃんち行く?」
「行くけど…」
「じゃあ、わたしも行く」
「ふ~ん…、……ちょっ!」
流しそうになったけどダメだ。今日は客がいる。サキちゃん。先々月ヤって、俺と身体の相性バッチリの子だ。
こんなのツっちゃんに知られたら…。
まず、手作り弁当は無くなるだろうな。口も聞いてもらえなくなって、母さんに告られて、孤児院に居られなくなっちゃう。
それは嫌だ…っ!
「ダメダメ!」
「え?なんで…っ」
「今日はダメ!兄ちゃん、確か男同士の話があるって…」
「何それ」
確かに何だろう。男同士の話って…。
「とにかく、今日はダメなんだよっ。別に蕾も明日でも良いんでしょ?」
「うん、まぁ…」
よし、これで大丈夫だ。