「何、急に。兄ちゃんがヤりなよ」
「いやいや、俺がヤったら色々問題になるからさ。アイツ、ご令嬢。ヤったら金くれるってよ。半分はお前にやるから、半分は俺に。な?」
耳打ち。
援交?
ふざけんな…っ。
好きな子とか居ないと言い続けてきた俺だけど、本当は居るし。
「まぁ、行けって!ヤってイカせて、さっさと捨てろ」
「おいっ!」
無理矢理背を押されて、寝室に戻される。
そこには…
「ちょっ」
「待ってたよ、シ・ン・ヤ・君」
背がゾワゾワと震えた。こんなのは初めてだ。
女の子の裸なんて、さっき見てたエロ本と小さい頃にツっちゃんのを…。
自分で息が詰まっていくのがわかる。やっと息が出来るようになったのは、ミミちゃんとヤり終わってからだった。
ベッドに眠るミミちゃん。ちゃっかり服を着終えた俺。
ミミちゃんの鞄から財布を取り万札を全て盗る。6枚。2枚貰えば十分だ。
寝室を出て万札4枚を兄ちゃんに渡す。
「お疲れ様」
それが初めての仕事、『逆援助交際』だった。