スッと早瀬君の手が私のおでこに伸びてくる。
ーーヒヤリ
早瀬君の手は冷たくて気持ちいい。
「って、遠藤、熱いじゃん。熱あるんじゃないの?大丈夫か?」
「へ、熱なんて……」
そう言えば少しダルいかも……。
「知恵熱ってやつかも…。柄になく考え事してたから……」
私がそう言うと早瀬君は吹き出した。
「知恵熱って…っ!おまえ赤ちゃんかよ。」
笑われてる意味がわからない。
でもダルいのは確かだ。
ってもしかして、今日早瀬君にドキドキしたのも全部熱があったから?
恋とかじゃなくて身体がダルかったから?
そう考えると辻褄が合う。