「え?」



私が聞き返すと早瀬君は優しげな瞳で、



「俺がいなかったらおまえ襲われてたじゃん。」



と言った。



「なっ、そんなことないし…!紗香いるし大丈夫だしっ!」



「あ、それは無理ね。私、抱きつかれてないと空手発動できないから。

相手男だからまともに戦えないのよね。コテの原理を使うのよ。」



「う……」



そうなのか、じゃあ抱きつかれそうになったときに私が助けたからややこしいことになったんだ。