「誰か助け……っ!」



「誰も助けに来ないよ。こんな人気のないところ誰も通らないし。」



大学生の人がそう言うと、



「それがいるんだよな、こんな人気のないところでも通るやつが。」



聞き覚えのある低い声が聞こえた。



「なっ!誰だよ、テメェ!」



早瀬君だ、早瀬君が来てくれた。



「えー、誰だろ?あえて言うなら…」



そう言って私の後ろに回り込む。



「あえて言うならこいつの彼氏かな。」



その瞬間大学生の人は青ざめる。



「で、でもなっ、その女、合コン来てたんだぜ?そっちのが悪くねーか?」



「嫌がる女を無理矢理捕まえる方が悪いし。てかそれ犯罪。」



「うっ…」



言葉に詰まる大学生の人。