「そうだよね、うん…。
少し驚いちゃって。ごめんね。」
「ん。とにかく行くぞ。」
そう言ってグイグイ私を引っ張って歩く早瀬君。
身長のせいか、歩く歩幅が私と早瀬君で違う。
「ちょっ、早瀬君、歩くの速っ…わっ！」
早瀬君のスピードに合わせて小走りをしていたらなにかにつまづき、転びそうになる。
「なに？…って、うわっ、あぶね。」
でも早瀬君が腕を引っ張ってくれたおかげで転ばずにすんだ。
「ひゃ、ありがと、早瀬君。」
私がそう言うと早瀬君は目で頷いてからまた歩き出した。
今度は私のスピードに合わせて。
なんだかんだ言って優しいよね、早瀬君。
「ありがと。」
早瀬君にそう言うと怪訝そうな顔をされるけどそれは気にしない。
そうやって歩いてるうちにゲームセンターに着いた。
