それからは、どうなったのか…

あまり覚えていない。

だが私は陽翔さんと別れて、一人で教室へと向かっている。

教室に入ると、小学校時代からの親友・美輝に声をかけられた。

「ちょっと!!陽翔さんとなに話してたの?」

「へっ?…あ~そういうことか」

私達の教室からはちょうど中庭が見える。

「べつに?…なんで?」

「だって、陽翔さんって女子からすごく人気なんだよ!?」

言われてみれば…

陽翔さんと話す前も女の子に告白されてた。

教室に入って女子からの視線が痛かった。

「スポーツ万能、成績優秀。ついでに優しいとか…」

「うわっ…完璧じゃん………」

「そう。だから陽翔さん目当てでこの学校に入学した子も少なくないんだよ!?」

「ふーん………」

そう言われたら気になるもので。

陽翔さんに興味を示してしまう。

「そう言えば、陽翔さんって何部なの?」

「え~と剣道部、って聞いたかな」

剣、道、部………。

この学校は必ず何かの部活に所属しなくてはいけない。

どうすれば、いいんだろう…?