「用事なんてあるかよ~」

そう言って伊吹は笑う。

「あっそ」

私はもう一度机に項垂れる。

伊吹は肩をすくめて他の女子の所へ行った。

すると担任と思われる先生が入ってきた。

先生の話も終わり、皆は帰る前にゆっくりしていた。

だから私も、学校の中を回ってみる事にした。

中庭で声がする。

……なんだろう?

こんな時間に?

私は好奇心が先にたってしまい、盗み聞きをしてしまった。

「す、好きですっ!!」

「あっ…ごめんね?俺まだ、そういう気になれなくて…」

「そう、ですか…。分かりました。いきなり、すみませんでした」

そう言うと女の子は泣きながら走って行ってしまった。

「あ~。行っちゃった…。……ん?キミ…もしかして…盗み聞き?」

女の子に気が行ってしまってて気を抜いていた。

「あっ…え~と………」

目が泳ぐ。

するとその人が口を開く。