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たった今、クラス発表の真ん前にいる。



「もーーーー、真琴、見えないいいい泣」



身長の低すぎる私は人ごみの中



生き埋め状態。


となりのおっきくて可愛い物体が



「さ、早苗、生きてる?」


と笑いながら言ってくる。



「好きでちっさいんじゃないんだからぁー」




「うんうん、分かったから。」



絶対分かってないよ、これー




「早苗も私も2組だよ!」




やったぁ、真琴とおんなじクラスだ!



なんて一人でにやけてると、



「きもい」



え、誰今の声!




なんてキョロキョロしてると



後頭部をチョップされた。



「いてっ!」



「なーににやけてたの?」




わ、羽空!


私の幼なじみ、斉藤羽空(サイトウハク)。




親同士仲いいし、家も近所なんだ!




「お前も2組だろ?」



「そぉだけど、羽空も?」




「おう」




何、その語尾に音符がつきそうな言い方。



「またぁー!?」




そういえば、羽空とは、



小学三年生以外ずっと同じクラス。


もちろん中学校でも。




正直言うと羽空はかっこいい。



性格も優しいし運動神経もいいから、



モテる。



認めたくないけど相当モテる。