くそぉぉぉ。

なにもアレクと二人にすることはないでしょーー!!


無言で紅茶とお菓子を交互に食べる。


ふん。食べてれば、話しかけられないでしょ?


「咲羅姫~~、僕ね~」

「すみませーん。紅茶おかわりくださーーい。(棒読み)」

あー、もう!話しかけないでよ!!

なに口説いてるのよ。

ほか当たりなさい!!


「ほんと、君いじっぱりだよね~。」

「何がですか。」

ムスッとした顔で聞く。

「そういうとこ、本当に好きだよ~?」

「それ、他の方に言ってもらえませんか。」

「妬いてるの~?」

「妬きません。」

 
窮屈……。屋根上に行こう…。

「もういいですか。面会終わりにしましょう。」


「もっと喋りたいんだけど~」

「他の女の子とどうぞ。」
 

立ち去ろうとすると、腕を強く掴まれた。


「な、なによ?」

「俺さ、婚約申し込んでいい?」


はぁぁぁぁぁ?!どういう流れでそうなるのよ!!

そういう雰囲気じゃなかったでしょうが!!!


「嫌です。」

「好きな人とかいるわけ?」


す、好きな………


高宮の顔がばっと浮かぶ。


「い、いるわけないじゃない!!そんなわけない!!」

「ねぇ、なんで赤くなってるの?いるんでしょ。」

「離しなさい!違う!ただ暑いだけよ!!」


「さっきまで冷たかった君がどうしたの?感情的になってさ~」


感情的?私が?!


「…いい?アレク。あなたとは婚約しない。好きでもない。とりあえず、他の人にあたって。もう関わらないで!!」


掴まれた腕を振りほどいて、屋根上に向かった。


一人残ったアレクはその後どうしたかは知らない。


とりあえず、今はさっさとこの熱をおさめなければならないのだ。