屋根の上には黒猫が時々いる。私はその猫に会いに行ってるのだ。
今日は太陽がよく照っているので、いるだろうと確信した。
この猫は太陽が特に好きだからだ。
「やっほー。」
猫は私に気づき、にゃーと甘えた声を出した。
私の足元ですりすりとしている。
しゃがむと、少し離れたが、また近づいた。
「今日は気持ちいいね。」
猫はうずくまって、寝始めた。
「私さ、ちょっと最近変なんだよね。自分が変わったのかな。」
猫は黙ったままだ。その姿を見てると、気持ちが穏やかになった。
すると、屋根の下から頭が出てきた。
猫が気配にいち早く気づき、私はつられるようにそちらを見た。
高宮がいたのだ。