パーティーが終わり、家に帰った。
パンフと、シャフに着替えて、庭で寝ころんでいた。

「星、今日なかなかきれいかもー。」

独り言を言ってると、

「咲羅様。」
 
出た。高宮剱水だ。私は起き上がった。

「なに?邪魔するの?」

「いえ、そういうわけでは。」

「……。」

あー、もう!気になってること言っちゃえ!

「あのね、高宮。」

「なんでしょう?」

「外ではそうだとしても、同い年なんだから、敬語を使わないで。」 

言った!もう、これが気になって仕方がなかった!!でも、少し冷たく言えたかな?
 
「でも、姫ですし。」

「“姫”だから、敬語なの?私、そういうの嫌い。」

言ったよー。ドストライクな発言。もう少し優しく言えば良かったかな。………じゃなくて、これでいいのよ!私!

「……わかった。」

え?!こんなだっけ?高宮って!雰囲気違うんだけど!!

「じゃあ、陰陽師。」

突然苗字で呼ばれ、ドキッとする。
でも、名前でなかったことに少し寂しさを感じる。

「なに?」

「俺も星を見たい。隣で見てもいいか?」

と、隣?!いや、落ち着け。高宮の目的は星だ!私じゃないのー!
 
「どーぞ!勝手に!」

「さっきより、言い方強くなったよな。」

あたりまえでしょ!隣とか軽々言うんだから!

背を向けていたが、隣に高宮の気配が伝わる。

もう!なにこれ。なんか、ドキドキする。いや、初めてだからに決まってるよ!

「なぁ。陰陽師」

声がさっきより近い。

「なによ?」

冷静を装ってるが、心臓のドキドキが止まらない。

「星、見ねーの?」

「も、もう十分に見た!高宮こそ、見たの?」

「ああ。きれーだよな。」

その声は実に穏やかだった。

さっきから、ドキドキしたり、安心したり、、、
ほんと、変ね。

「陰陽師って、表はツンツンしてるよな。」

「うるさい、ほっといて。」

「なあ、なんで?」

「だから……」

体を高宮の方に向けた。

「……!!!!!!!」

高宮の顔がすぐそばにあった。

高宮も驚いた顔をした。

「…いや、もう聞かない。」

高宮は反対方向に顔を向けた。

心臓のドキドキは鳴り止まなかった。