「ごめんね.亜弥。だから琉華に付き合ってやってくんない?」

美由紀が顔を上げてそう言った。

琉華も お願い.と手を合わせる。

「うん…いいよ最近買い物行かないし。」
笑って頷いた。

「ありがと亜弥っ」

琉華が嬉しそうにあたしに抱き着く。

あたしもそんなに大きくないけど.琉華は小さくて可愛いかった。

「じゃあ-出よっか★」

3人で教室を出た。


「亜弥-聞いた?C組の松尾くん。」

琉華があたしの腕に絡む。

「松尾…?え-その子がどしたの?」

そんな名前の子知らない。

「亜弥に一目惚れしちゃったんだって」

…は?

「…ほらぁぁ!美由紀ぃっ!亜弥がまた露骨に嫌そうな顔する-っ!!」

琉華が.隣の美由紀に訴えた。

美由紀がふふって笑う。

「もぅやめときなよ。亜弥は『運命』待ってんでしょ」

「うんっ!!!」

大きく頷いて.かばんを持ち直す。

「かっこよくて優しい彼氏!絶対見つけるもんね-っ 笑」

たたっと廊下を走って.下足箱まで来る。

「あ.あたし日誌出してくるわ。ぢゃね」

美由紀が職員室に向かって向きを変えた。

「「ばぃばぁ-ぃ」」

琉華と叫ぶ。