声が聞こえる

「芽衣、日曜日遊園地いこっ」

可愛い雰囲気の人…
声も顔も…スタイルだって良いし…
私なんかと大違いだな

「やったぁ!ママ、芽衣ね、あれに乗りたい!ブワーって、なるやつ!」

「そっかぁー。ブワーってなるやつ、乗ろうね!」

一緒に話してる小さい子、可愛いなぁ
何歳くらいかな…?5歳くらいかな?
肌白くて目大きいなぁ…。髪は栗色…将来、かわいい子になるんだろうな
いいなぁ…私は小さい頃からこの容姿だし…

視界が変わって
目の前が急に暗くなった
…怖い。怖い
急に怖くなって来た

しばらくするとあの可愛い子が出て来た
全身黒い服を来ていて。栗色の髪にはに似合わない、真っ黒の格好
まわりにいる大人も真っ黒の服だ

…ここは、お葬式か
棺桶がないから、ここは違う部屋なんだと理解する
女の子を囲んでたくさん大人が泣いている

「おじさん達どうして泣いているの?」

「…芽衣っ…ちゃんっ…。あなたのおかあさっ…」
「由美子!言うな!この子にはまだ分からない!」
「でも…っ、貴方…っ、こんなに小さい子が…」
「っ!…芽衣ちゃん、君はね、もうお母さんには会えないんだ」

「…なんで?芽衣は、今日ママと遊園地に行くんだよ?」

「…遊園地…そうか、遊園地か…。君のママは、もう遊園地には行けないんだ…。お母さんはねここにはいないんだ。旅行に行ったんだよ。旅行、分かるかな…?君のママは旅に出たんだ。もう、戻って来ないんだ…っ」

そこまで言っておじさんは泣いてしまった

「…っ芽衣、ママにもう会えないの?ママのご飯はもう食べれなくなるの?ママと一緒にもう寝れないの?ヤダよ…!ねぇ、ママは?ママはどこ?」

小さい子、かわいそうだなぁ…
お母さんが、亡くなっちゃったんだ…。私もこの子と同じくらいに…
芽衣っていうのか…私と同じ名前だね
顔は全然違うのに…