ゾッと背筋が凍るのを感じる。




「・・・も、桃!落ち着こう、話せば分かるから!ね?お願い!」




桃のその色がない目に必死に訴えかける。




「・・・嫌だ。
初ちゃんには罰を受けてもらはないとね」




不敵な笑みを浮かべながら、ポケットから何かを取り出す。




・・あれって・・・果物ナイフ!?




キラキラと光に反射して光るナイフに目を大きく見開いた。




あまりにも驚き過ぎて腰が抜けて尻もちをつく。




「や、やめて!お願い、桃!!
話を聞いて!!あたしは桃とこれからも友達でいたいの!」




「嫌だ、嫌だ、嫌だ!
初ちゃんの嘘つきっ!!!!」




「ーーーッ!!」




切られるっ!




そう思った瞬間、グッと目を瞑り、身を縮める。




・・・あれ、痛くない・・・。




恐る恐る目を開くと目の前には背中がある。