耳にかかる低い声がくすぐったい。
悠斗はあたしがなぜ嘘をついたか知りたがってる。
ってことは必然的に桃とのことを話さなくてはならない。
永遠君の彼女でもある桃のことを話すのには少し戸惑いがあるけどゆっくりと話し始める。
「・・・あのね、」
それから全部話した。
桃が悠斗のことを好きだってこと、それから、桃に頼まれてこんなことをしたこと。
話してる間時折ピクッと悠斗の肩が揺れた。
きっと、驚きと永遠君への罪悪感もあるのかな。
「きっと、あたしが悠斗と一緒にいたら、辛くなるのは悠斗の方だよ。
だから、やっぱりあたしたちは一緒にいない方がいいんだよ」
「なに言ってんだよ!」
あたしがそういった瞬間、強めの口調で悠斗が言った。
ドキっと心臓が騒ぐ。
「俺は、初が隣にいなくなるくらいなら退学した方がマシだ」
「そんなっ!」
「それに、初に何があっても俺は絶対守ってみせる・・・」