いつものクールな顔でゆっくりとステージに上がってくる。




ザワザワとなるお客さんとキャーキャー騒いでる女の子たち。




「おっとー!これはどうゆうことだ!?
あのみんなの王子様、夏木悠斗君がこの挑戦に名乗りを上げましたー!」




周りのざわめきとは真逆に淡々とした様子でバスケットボールを持ち、位置に立つ悠斗。




どうして・・悠斗。




あたしのことまだ気にしてくれてるの?




あんなに悠斗のこと避けたのに、あんなに酷いこと言ったのに・・・。




悠斗のことだから盛り上げるためにやってるだけかもしれないのに、あたしは自分の都合のいい考え方しかできない。




胸がキュと苦しくなる。




でも、それは辛さや悲しさなんかじゃない。




嬉しさ、まだあたしのこと気にしてるんだっていうあたしの簡単な思考。




お願い、悠斗・・勝って!