乃埜先輩について慌ててきた場所は校庭にある屋外ステージ。
外はもうすっかり薄暗くなってきてる。
「初ちゃん、こっちこっち!」
「えっ!?こっちですか?」
グイグイ腕を引っ張られて屋外ステージの裏の方に連れてかれる。
「あっ、悠斗君!ステージってどこから登れる?」
あっ、そっか・・・悠斗ステージ担当だもんね。
悠斗はなにか台本のようなものを見ながらステージを確認していた。
「あっ・・・ステージならあそこの階段からいけますよ」
あたしを見た瞬間、一瞬だけ目を見開いたけど、すぐに表情を戻した。
「ありがとね!ほら、初ちゃん登って」
「えっ、なんでですか!?」