最早この周辺にも、安全な場所はないのか。

倉本達が車を走らせていた時だった。

「!」

倉本がルームミラーを見る。

後方から、異常な速度で車のヘッドライトが近づいてくる。

こんな山の狭い旧道で、信じられないほどに飛ばしていた。

片方のライトが点灯していない、明らかに整備不良の車。

その車は、最後尾を走っている進藤運転の軽装甲機動車に追いついたかと思うと、後部バンパーに追突する!