朝、目が覚め 寝癖がついたクシャクシャの髪のまま 私はリビングへと 向かった。

「海未〜、朝ごはんねっ」
お母さんが、 作ってくれたご飯は
いつもとは違った。

「お母さん、なんか気分いいねっ」
私がそう言うと
ニヤニヤした顔で、
「だって、今日お父さんとの記念日なのよ♩」
そう言った。

そだったんだ、
何年、何十年一緒にいても
お互い、お互いを想いあってる
お母さんとお父さん。

「え? あ、おめでとう!」

どうか、 お母さんとお母さんが
これから先も
ずっと一緒にいれますように。

ほんとに心の底から
そう思ったんだ。



「今日は激しい雨が降るでしょう」
ふと、テレビに目がいき
お天気お姉さんは言った。

「えー?今日、雨?!お父さんと出掛けるのに〜…」

と、残念そうに言うお母さん。

「雨が降ってても、今日は二人の時間を作ろう」
そう言ったのは お父さんだ。

今、起きたらしく 寝ぼけてる声で
お父さんはそう言ってた。




この日が、 みんなにとって
良い日になるはずだった。