教室に入ると、すぐさま黒崎くんがやってきた。


「雅さんっ」

「あ、く、黒崎くん、おはよ。」


びっくりした…。
あの話のあとで急に話しかけられたら、意識しちゃうよ…。


「雅さん、何ともなかった⁈大丈夫?」


あ…、
黒崎くん、ほんとに心配してくれてたんだ。

「大丈夫だよ。ありがとう」

私は何だか温かい気持ちになってしまって、にっこりと笑った。



そのとき、何となく、誰かの視線を感じたような気がした。