「ねぇ!」
「?」
振り向いた彼女は、俺を見て顔を傾げた。
「あのさ、俺あんたに一目惚れしたんだよね。ちょっと話さない?」
そう言って、にこっと笑顔を彼女に向けた。
よし、こうすれば、大抵の女は落ち……。
「あなた中学生だよね?ウチの高校の近くの」
「え、あ……まぁ……」
「見たところ三年生?ダメだよ、ナンパなんてしてたら。今年受験生でしょー?」
……は?
「早く帰って勉強しなよ?あ、そうだコーヒー飴あげるね、はい!」
そう言って、彼女は俺の手のひらに飴を乗せると、歩いて行った。
……え?
今、何が起こった……?