「美莉亜~じゃあ、決め事決めよっ!」


姉が、私達の会話を微笑ましく聞いていた反面、まるでお似合いカップルと言わんばかりに、私の肩をツンツンしてくる。


恥ずかしいよ。



「決め事って何決めるの?」


「1ヶ月ちょっとだけ待ってあげる!
クリスマスの日までに、悠真くんと付き合うのか結論を出して!」



「どうしてそんなに真理がやる気なの?」



「それは美莉亜に彼氏を作ってあげたいから!
それに、こんなに素敵な悠真くんがいるのにもったいないよ!


後ね、そのクリスマスの日に姉妹で彼氏交換しよ?

私の彼氏と悠真くんを交換して、ダブルデートするのー!

結局は、二人っきりになるんだけど
もし本当に悠真くんが好きなら、クリスマスツリーの下に来て

どうかな?私のアイデア!!」


「お姉さん、俺は賛成です!
美莉亜も賛成だよな?」


「でも…」


「でも何だ?」


「真理の彼氏に迷惑がかかる…」


「私のことは気にしないの!
もう彼氏には話してあるから

それに、美莉亜の為なら協力するって言ってたよ!」


「本当!?
それにしても私の話しすぎー!!

絶対私の悪口言ってるでしょ?」


「言うわけないでしょ!まったく…
被害妄想も程ほどにしてよね」


「ごめんなさい、でもありがとう

お姉ちゃん!」



私は自分の口から″お姉ちゃん″ という言葉が沸き出て、非常に驚いた。


心の中でお姉ちゃんに対する気持ちがすっきりして、何だか荷が軽くなる。



お姉ちゃん本当にありがとう。




私がずっと言えなかった″お姉ちゃん″を言えるようになったのは…




全て悠真のお陰だよ。






でもやっぱりちょっと照れくさいな。