チョコレートが食べたい欲しさに悠真の指を舐めて…

私、正真正銘のバカみたい。


自分で芯から落ち込むのは目に見えている。



「どう?うまいだろ?」


「うん!おいしかった!」


「なら次はもっと甘いことする?」


「甘いことって?」


「キスに決まってるだろ!
美莉亜が俺を本気にさせた
この密室の空間から逃げられるとは思うな」


「昨日はいきなりキスしといて、よくそんなことが言えるよね」


「キスしないと今日はお前を帰さない!」


「やめてよ、そういうことするの…
私、そういう気持ち一ミリも思ってないから」


「俺がお前を絶対惚れさせてやる」





私を占領したかのように言った悠真は、私を優しく抱き締めた。



この温もり…




どこかで感じたことのある温もりだ…。




誰かを守る時の…




でも昨日は一ミリも感じなかった。



これが本来の悠真なの…?