生徒玄関で上靴に履き替えると、すぐさま教室に向かった。

旧校舎で待ってるからと言われても…
旧校舎って薄暗くて不気味だし恐いんだよね…。

それに、篠塚蓮に襲われた場所でもあるし・・・


やっぱり、リュウやゆずきや明日香に言って、手伝ってもらおうかな。


二人だけって、異性だし気難しいよね…!!





教室の中に入ると、いつもの賑やかな景色が広がっていた。

皆楽しそうに朝から騒いでる。


明日香とリュウは早々と学校に登校していて、暇そうに頬杖を付いていた。


明日香は机の上にお菓子まで広げているし…


今日は授業ないから楽だけど、まるで遊びに来ている感覚!!



「明日香~おはよー!」


私は後ろから声を掛けながら、明日香の肩を叩いた。

明日香は驚いて、椅子から転げ落ちそうになっている。



「もうっ!美莉亜か~
ビックリさせないでよ!アハハッ
美莉亜、おはよう!」


私が笑うと、明日香も一緒になって笑った。


「今日もゆずき遅刻??」


「じゃない?最近遅刻ばっかりだし
後で叱らなくちゃ!!」


「最近遅刻多いよね!夜更かしとかしてるんじゃない?
あ!もしかして、リュウと遅くまでラインで話してるとか…?」


「それも一理あるかも!
後で二人を問い詰めよ!!

美莉亜から二人に訊いてね」


「え~
分かったよ…」


私がやる気のない唐返事をすると、キーンコーンカーンコーンと、HRのチャイムが鳴った。

チャイムが鳴るのと同時に


"ギリギリセーフ!!!"


と言って、ゆずきが教室に入ってきた。


「「遅いよ!!」」


私と明日香の声が息ぴったりと合う。
明日香と私は目を見つめながら、それ言うと思ってた♪

と、お互い笑い合うと、ゆずきが照れながらも一緒に笑い出した。



「ごめーん!!」


「後で理由問い詰めるからね!覚悟してて」


明日香が苦笑いしながらそう言うと、ゆずきが渋々納得した。


その後私達は先生が来る前に自分の席に散る。



一瞬、リュウがこちらの様子を見ていたような気がしていたけど、気のせいかな…?