「すごく温かい♪

お腹の中の赤ちゃん、私の声聞こえてるかな?
元気に産まれてきてね!
おぎゃーおぎゃーって、元気にわめき鳴いて、産まれてきてね!

お姉ちゃん、成長楽しみにしてるから!」


「美莉亜ちゃん、ありがとう!
ちゃんと美莉亜ちゃんの声、この子に届いてるよ♪」


「はい!
ちゃんと届いてるといいな」


「そろそろ戻ろうか!私、これからまた巡回があるんだ」


「そうですね!お腹冷えたら困りますし…

あ、一つ聞いてもいいですか?」


「うん?何かな?」


「ゆずきどこに行ったか分かりますか?」


「ゆずきちゃんならさっき…
中島くんがバスケの試合中に足を挫いちゃったみたいで、一緒に保健室に行ったのを見掛けたよ」


「ありがとうございます!
保健室に行ってみますね」



******


「じゃあ、またね!」


「はいっ!」


それからまもなく私達は軽く別れの挨拶をして、体育準備室を出た。


私と夏海先生は、お互いに別の方向へ歩いていく。

案外、体育館室寒かったなぁ。
夏海先生大丈夫かなぁ?


それよりどこに行こう?

篠塚くん、まだバスケの試合中だと思うから…
保健室に行って、リュウのお見舞いでも行こうかな!?



リュウを思いっきり驚かせてみよう。