その後私は篠塚くんに腕を掴まれ、そのままどこかに連れていかれた。

だんだん時間が経過するごとに、生徒は自分の教室に戻り始め、あんなにガヤガヤと賑やかだった廊下もシーンと静まり返った。


窓から差し込む黄色い光が、廊下に明かりを灯す。

温かなぬくもりが私の体全体を覆うとともに…


ポカポカと頭にも陽が当たる。


「ねぇ、どこまで行くの?」



私は新校舎から旧校舎に足を突き進める篠塚くんの後ろ姿を見つめながら、そう訊ねた。



悠真が旧校舎に本当にいるのかなぁ…




私は次第に心配になりつつも、篠塚くんを信じることにした。


旧校舎は依然と太陽の向きが違って、陽があまり入らないから暗く、ちょっぴり不気味でもある。


旧校舎に何があるかというと、古びた図書室や部活でもある科学部(科学現象を解明したり、物理では解明しきれない難点を掴み調査する。)


興味本意で始めた占いの館でさえ存在するくらいだ!!


占いの館は、占いが趣味の人を集め、特別な講師が教えているらしい。



もしかしたらその講師………


校長先生なのかもしれない?





後一つ見過ごせないことがある!





それは…






喧嘩をする場でもあること。





静かな旧校舎だからこそ、誰かに見つかることはさぼどない。




新校舎と旧校舎は校庭の廊下で繋がっているが、普段は誰も入らない。



皆新校舎ばっかりだし、しいていえば…


学校探検くらいじゃないかな。



後は、一人になりたい時とか・・・