リュウと私はどこかを目指して歩いてた。

正確にいえば、二人で話せる校庭の庭とか…

物置とか図書室かなって私は思っていたんだけど。


急にリュウが立ち止まり、私の腕を掴む。


「やっぱりさ、だめだよ!
教室に戻るぞ?」


そんなの私だって分かってる。
私の一方的なわがままだって分かってる。
だけど・・


「いやだ、リュウ一人で教室に戻って」


「言うこと聞かないと、チューしちゃうぞ?」


リュウ、それ本気で言ってるのかな…。


「何それーーー!!」


「深瀬さんと話したくなかったらさ、俺と話せばいいじゃん!

ミリーには友達もいるんだからさ!
心配だけはかけんなよ」


「うん!そうだよね
ありがとう!リュウ

でもさ、言うこと聞かないとチューするってどういう意味?」


「そのままの意味!」




私には今、大切な友達がいる。

自分では気づけない所を、リュウはちゃんと私を見てくれている。


心配だけはかけさせてはいけない。


じゃあ私は今、リュウだけじゃなく

悠真にも心配をかけさせたってこと?