「ねぇねぇ、私のクラス行ってもいい?」


悠真が何も考えないで、先に突き進もうとしていたから、私は咄嗟に悠真に声を掛けた。

悠真が何組なのか知りたかったし…


それに、学年一緒なのに会ったことがないのは不思議だから。


「何組?」


「G組だよー!!」


「奇遇だな
俺もG組!」


「そうなの?
でも教室にいないよね…?」


「最初の頃は行ってたんだけど…
俺、一年留年してるからさー
何か差別されそうで、図書室登校するようになったんだ」


「そうだったんだ…
何も気づかなくてごめんね」


「いいよ、別に
美莉亜は最初の頃学校休んでたし、俺がいないのは当たり前!」


悠真は指すまの片指バージョンみたいに、親指を突きあげた。

グッジョブ!?



最初の頃…風邪を引いて熱が中々下がらなかったんだっけ?

多分、友達が出来るのか不安で風邪をこじらせたんだと思う。



案の定皆より出遅れて友達作りをしたけど、今は三人で一緒に行動してる。


それに隣の席のやつとも仲がよくて!!


しかも男子なんだけどね。



授業中にも関わらず、要らない紙に落書きを描いて、私によこすの!

一言メッセージに、美莉亜の似顔絵。


とか何とか言っちゃって・・・



時には、要らない紙をビリビリに破いていたから

″何やってるの?″ って訊いたら、ストレス発散!とか言ってた。





実は隣の席のやつね…





中学からの同級生なんだ!
だから私が虐められていたのも、私が地味女だったのも知ってる。




唯一私を守ってくれたのが、彼だから。