「意地悪じゃねぇし!
ほら、さっさと行くぞ」


「ねぇーちょっと待ってよ~」


「早く俺についてこい」


私の言葉に見向きもしないで、すたすたと校門をくぐる悠真。

わたしは無我夢中になって、悠真の腕に抱きついた。


こんな所で俺様出さなくていいのにーーー。


私が悠真の腕に抱きついたからなのか、悠真が少し嫌な顔をした。

しまいには、頬をタコさんみたいに膨らませるし。

そんなにベタベタされるの嫌なのかなぁ?




「おい、あまりくっつくなよ」


「だって悠真歩くの速すぎるんだもん!
それに夜の学校って恐いじゃん?」


「今昼だけど?」



確かに今は昼だけど・・・


学校に居る人が何せ少ないし、朝は快晴だった天気がお昼には雨と変わり、ブルーな気持ちになるから。

それに雨の日は暗くなるのが早い。
しかも雷雨には気を付けましょう!とたまたまテレビが目に入った時に、天気予報のお姉さんが言っていた。


今学校にいる人は…

部活の生徒とか先生とか
用務員さんとか事務員の人くらい…?



七つの噂の検証がいつ終わるかによって、心境だって変わってくる。




出来るなら早く帰りたいよ。