あれから授業をしっかり受けて、帰りのHRが始まった。




「それでは気をつけて帰るように！あ、それと今日の日直、川口は、みんなの数学のノート集めて職員室に持ってきてくれ！日誌もな！」



HRはすぐに終わり、あたしは今日日直だったという事を思い出す。



「忘れてた.....」



そういいつつ"数学のノート集めるので持ってきてください"とみんなに言う。



「笑美、ごめん先に帰ってて。あたし日誌書いて、ノート持ってったら帰るから！」

「うん。わかった。じゃー先に帰るね。」



"ばいばい"そういって手を振ってくる笑美にあたしも手を振る。



そして忘れていた日誌を書き始めた。



「ふぅ～。」



書き終えて息を吐きあたしはたくさんのノートが積み重なった供託を見上げる。



「よし！」



そういって日誌とノートを持つ。



うわ、前見えないよ。



そんなことを思いつつ廊下を歩いていると、




ドンっ......



大きな音と共に、あたしのお尻に痛みが走る。



「いたぃ。」

「わりぃ。大丈夫か？」




そういって手を差し伸べてくれるのは、あたしの好きな長谷川くんだった。



「ご、ごめんなさい。」



長谷川くんの手に捕まって起き上がり、頭を下げた。