それからまた一週間が経ち、プリンを買って病院に向かっている時にあたしの携帯が震えた。
画面には、"璃玖くん"と出ていて、
あたしはすぐに電話に出た。
「あ、璃玖くんどうしたの?」
そう聞くあたしに、
「空が危ない。急いできて。」
「え?わ、わかった。」
そういい電話をきり、あたしは病院へと急いだ。
病院に着くと、入口には璃玖くんが待っていて、
「空は?」
そう尋ねると、"こっち"と言い急いだ。
病室で看護師さんたちが慌ただしくしていた。
空。
空嫌だよ。
あたしは神様に祈り続けた。
お願い神様。
空を連れていかないで。
あたしに出来ることならなんでもしますだから、お願い。
ガラガラガラ........
病室を出てきた先生にあたしは駆け寄った。
「先生。空は、空は?」
「残念ですが..........」
悔しそうに言った先生にあたしは涙を流すことしかできなかった。
「空。空嫌だよ。行かないで。置いてかないでよ。一人にしないで。うぅっ...........」
「亜夢ちゃん。」
「うぇぇぇん。嫌だ、嫌だぁ。そら、そらぁ。」
桜が満開に咲き乱れ、ヒラヒラと舞い散る中、空は息を引き取った。
19歳と言う短い人生に幕を閉じたんだ。
空は幸せでしたか?
苦しくて辛かったよね。
ごめんね、空。
あたし何もできなくて。