次の日、あたしは笑美を屋上に呼んだ。




「亜夢どうしたの?」




そういってあたしに近づく笑美にあたしは口を開く。




「笑美おはよ。あのね、大事な話があって。」

「大事な話?」

「うん。」

「大事な話って?」

「あのね、あたし妊娠してるんだ。」




笑美がびっくりした表情をしているからあたしは続けて話した。



「うん。空の子。」

「長谷川くんには?」

「言ってない。空、学校に来ないし、璃玖くんに聞いたらもう来ないかもって言ってたから。もうあたしに会うのが嫌なんだよきっと。だからあたし一人で育てるって決めたの。ママも分かってくれた。」

「でも亜夢、妊娠がバレたら退学になるんだよ?」

「うん。分かってる。でも産みたいの。退学になる事はこの子がお腹にいるって分かった時から覚悟してる。だからね、笑美には言っとこうと思って。」

「亜夢........」

「ねぇ、笑美。だからこの事は......」

「分かってる。誰にも言わない。あたしを信じて教えてくれた事でしょ?」

「笑美、ありがと.......」




そういってあたしは涙を流した。




この先どんな試練が待っていようとあたしはこの子を産むと決心したんだ。