入学式の日の電車にて。
まだ着慣れない制服に違和感を覚えながら、電車に乗っていた。
今日は8時40分までに学校に登校しなくてはいけない。時計を見ると8時32分。…流石にまずい。今日は寝坊して8時5分に起きてしまった。幸い家から駅までの距離が近いので、走ればどうにかなると思ったが、不幸にもさっき少し点検が入って電車が止まってしまった。
早く駅につかないか、と焦り、周りをキョロキョロしていると、同じ高校の制服だと思われる、女子がこっちをチラチラと見ている。
「あれ…?」
あれは間違いなく、さとりだった。
電車が目的の駅の二つ手前で止まったところで、人混みをかきわけ移動する。
「おっす。おはよう」
何だか妙にもじもじしているので、普段通りに声をかけて見る。
『あ、あの、お、おはようございます…。』
そう言った彼女は、つり革を持っていない方の手で顔を隠して俯いた。
やっぱり何かあるのでは、と思い、ついに聞いて見ることにした。
「あのさ、お前ってたまに変だよね。」
そう言ったところでさとりはハッとしてこちらを凝視した。
…別に熱くもないのに顔が赤い。
『…って、ななな、なんだ!翔希か〜!あははおはよう!で、あ、あたしが変だって?』
…聞いては見たものの、取り繕っているのかなんなのか、いつも通りに戻っていた。
でもなんとなく、さっきの様子がおかしかった彼女は、付き合う前の彼女にそっくりだった。
まだ着慣れない制服に違和感を覚えながら、電車に乗っていた。
今日は8時40分までに学校に登校しなくてはいけない。時計を見ると8時32分。…流石にまずい。今日は寝坊して8時5分に起きてしまった。幸い家から駅までの距離が近いので、走ればどうにかなると思ったが、不幸にもさっき少し点検が入って電車が止まってしまった。
早く駅につかないか、と焦り、周りをキョロキョロしていると、同じ高校の制服だと思われる、女子がこっちをチラチラと見ている。
「あれ…?」
あれは間違いなく、さとりだった。
電車が目的の駅の二つ手前で止まったところで、人混みをかきわけ移動する。
「おっす。おはよう」
何だか妙にもじもじしているので、普段通りに声をかけて見る。
『あ、あの、お、おはようございます…。』
そう言った彼女は、つり革を持っていない方の手で顔を隠して俯いた。
やっぱり何かあるのでは、と思い、ついに聞いて見ることにした。
「あのさ、お前ってたまに変だよね。」
そう言ったところでさとりはハッとしてこちらを凝視した。
…別に熱くもないのに顔が赤い。
『…って、ななな、なんだ!翔希か〜!あははおはよう!で、あ、あたしが変だって?』
…聞いては見たものの、取り繕っているのかなんなのか、いつも通りに戻っていた。
でもなんとなく、さっきの様子がおかしかった彼女は、付き合う前の彼女にそっくりだった。