やっと、息だけは整った


息だけは...



まだ、雪菜の言葉が頭から離れなかった


そして、かすかに時々頭を横切る、懐かしいよう感じがした


怖さは増していくばかりだった



トンッ

ドキッ


自分の肩に誰かが触れてきた


私はそっちを見ると驚く人だった


「...泣いてるかと思った」


冷静にそう言ってきたのは、月谷だった


なんで?


思っていたら、月谷が言ってきた


「心配だったんだよ!」


少し照れたのかそっぽを向いてしまって、顔は見えなかった



女の子を自分に惚れさせる為だとわかっているけど、少し「ドキッ」ッとしてしまった



「あ...ありがとう」


私は、そう言って立ち上がろうとしたら、月谷はそれを止めて、私の隣に座ってきた


「...今日だけでいいから...」


「へっ?!」


何を言ったのかわからなくて変な声が出てしまい、月谷に笑われた


「だから、今日は...その...俺に、甘えてもいいぞ」


どんどん、声が小さくなってきたけど、確かに聞こえた



「ぷっ...」


女の子扱いは得意そうなのに、かわいい


私が、笑ってしまって月谷は顔が赤くなっていた


「せっかく人が心配してやってるのに...もう、いい」


そう言うなり、月谷は立った

私は、ついそれが嫌で、月谷の手を繋いだ


「ごめん...それから、ありがとう
今日は、月谷に甘えてもいい?」


そしたら、月谷はそっぽを向いてしまって


...なんで?

そう思ったけど、月谷はそっぽを向いたまま座ってきた


だから、いいと思った