私がゴミ箱から教科書とハンカチを取り出していると・・・。
「何してんの?」
1人の男の子が扉の前に立っていた。
「薫君・・・。」
水無月薫、高校入学してから隣になって
ちょっとだけ話したことがある。
「何してんの。」
もう一度同じ質問をしてくる。
「薫君こそ・・・」
「あんたに聞いてんですけど。」
「あっ、すいませ・・・」
「謝罪の言葉なんて求めてない。」
・・・こわくない?
そういえば、いつも無口だもんな。
「あの、、、サボり。」
「ふーん、そんな水浸しで?」
「・・・いや・・・」
「ゴミ箱から教科書とハンカチだしてんのに??」
「えっ・・・」
「頬、メッチャ腫れてるし。」
「・・・」
言い返す言葉がない。。。
「いつもの・・・こと、だよ??」
笑ってそう答える。
「ふーん。あっそ。」
そう言って、部屋を出て行った。
なんでこんな部屋に来たんだろ・・・。
この部屋、今使われてないのにな。
「ま、いっか。」
私は、その教室で眠りについた。。。