「もう、俺…帰るわ」


力のない声で言った。


「おい…大丈夫なんかい?」


「当たり前…」


なんて言ったけど、ボロボロなんですけど。


「じゃあな」


鞄を持って教室をでた。




なぁ、葉月。


俺、なんかしたんだよな。


だから、謝りたいんだ。


でも、その理由がわからないから、謝れない。



ごめんなぁ…。


心の中で謝る。


こんなん意味ねぇのに。