「楽しんで来なね!!」


「うん、ありがと」



鞄を肩に掛け、教室から出ていく沙羅。



先輩、貴方は私との距離を感じていますか…?



ねぇ、先輩



先輩の辛さを、半分貰うことは…できないのかな…?



いつも、考えるのは先輩のことばかり。



先輩に恋したあの日からずっと。



はぁ…、下駄箱行こ。



先輩、来ちゃう。



小さく溜め息をして、教室を出た。