「そういえば、クラスどうなるかな?」
結李は、ワクワクした様子で
話を切り出した。
「同じになれるといいね!」
あたしの言葉に、さっきとは
打って変わって、いつもの柔らかい表情に戻り
内心少しホッとする。
学校が見えてきた頃
お祭りなみにざわざわと
賑わっていた。
「茉歩、行こう!」
「うん!」
結李が差し出した手に
あたしも、手を重ね
二人、手をつないで
道路の反対側にある学校へ
横断歩道の信号が
青に変わった瞬間に走りだした。
校内は、見た目とは、裏腹に
多くの人で溢れていた。
やっとの思いで、クラス表の前へと
たどり着いた。
「あっ・・・あたし、1組だ。」
結李が、言った。
混雑して、見にくいクラス表を
必死で覗き込む。
「あ、あたしは3組だ」
1年3組の紙には
確かに、あたしの名前が、あった。
「離れちゃったね・・・」
結李の言葉に、寂しくなる。
「うん・・・あぁ・・・不安だな」
「あたしも。」
あたしが放った言葉に
結李も共感してくれた。
「頑張ろうね、それでも。」
「うん、大丈夫だよね♪ あたしたちは。」
「うん!」
「じゃあ、またあとで!」
「うん、ばいばい」