「凛ちゃんって世界的大富豪には見えないんだけど」

「でも白零出身なんだろ?そりゃ料理できるわけねぇよな」

「あぁ…あそこめちゃくちゃお嬢様学校だし」




僕達が見てきた凛ちゃんは、ほんのごく一部だったのかもしれない。



いや、確実にそうだ。




「じゃあ、蘭チャンもか〜」

「会長の姉上のほうか凄腕じゃぞ。お主らが修学旅行で泊まったホテルも含めてな」

「ヤベェ…」



蘭さんは、見るからにやり手って感じだしな。




「でもこれから、あの二人はどうなるんだろ」

「理事長はどう思います?」

「どう思うも何も会長の方は会長自身に決定権あるからの。じゃがの…南雲はワシにもわからん」

「…………」

「娘の殿方が、孫が、あの憎たらしい家族会に勝てるかすらわからんからの」